RAGで業務AIを強化する方法とは?|LLM入門:検索と統合の仕組みを解説

公開日: 2025-02-01 最終更新日: 2026-08-24 バージョン: 6
RAGで業務AIを強化する方法とは?|LLM入門:検索と統合の仕組みを解説

生成AIの登場により、私たちは「AIに聞けば答えてくれる」という未来に一歩足を踏み入れました。 ChatGPTやClaudeといった大規模言語モデル(LLM)は、人間の質問に自然な言葉で答え、要約や翻訳、企画案の生成までこなします。 しかし、実際の業務にそのまま導入しようとすると、すぐに気づくはずです── 「うちの会社の情報が入っていない」という問題に。

ひとことで言うと

RAG(検索拡張生成)とは、LLM に社内文書などの外部知識をその場で検索して渡すことで、事実に基づいた回答を生成させる仕組みです。

社内のナレッジ、製品マニュアル、規約文書、FAQなど、「生成のベースとなる情報」は各組織ごとに異なります。 インターネット上の一般的な知識をベースにするだけでは、業務で本当に使えるAIは実現できません。

この問題を解決する鍵が、本書のテーマである RAG(Retrieval-Augmented Generation) です。
RAGは、大規模言語モデルに「自分の会社の知識」「自分の業務の文脈」を与えるための設計思想であり、実装パターンです。 検索(Retrieval)と生成(Generation)を組み合わせることで、既存のLLMを"自社仕様のAI"に変えることができるのです。

本書では、RAGの基本的な仕組みから、どのように構築し、どんな業務に活かせるのかを、できるだけわかりやすく解説します。 特別な機械学習の知識がなくても読めるように設計しており、技術者だけでなく、企画・経営サイドの方にも読んでいただける内容となっています。

業務の中にAIを本当に根付かせるには、「生成の前に、何を渡すか」という設計が不可欠です。
RAGを通して、"自社の知識を活かすAI"への第一歩を踏み出しましょう。

本書は、全7章構成でRAGの概念から活用方法までを順に解説していきます。
それではまず、第1章「なぜ今RAGなのか?」から見ていきましょう。


目次

第1章 なぜ今RAGなのか?

第2章 RAGの全体像

第3章 RAGのユースケースと導入効果

第4章 RAGに必要な技術コンポーネント

第5章 主要ツール・サービスの選び方

第6章 設計の現場:プロンプトと文脈の設計

第7章 RAGの限界と、これから

質問Retriever関連文書検索LLM応答生成根拠付き回答
図:RAG の全体像(Retriever が拾った文書を LLM に渡す)

終章 検索と生成をつなぐ設計者へ


下田 昌平
下田 昌平
開発と設計を担当。1994年からプログラミングを始め、今もなお最新技術への探究心を持ち続けています。

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