2.0 プロジェクトのライフサイクルとは?|4つのフェーズで理解する進行の流れ

2.0 プロジェクトのライフサイクル

どんなプロジェクトにも「始まり」と「終わり」があります。
それは小さなイベント企画でも、大規模なITシステム導入でも変わりません。
プロジェクトマネージメントでは、この“プロジェクトの進行の流れ”を「ライフサイクル」としてとらえ、段階ごとに必要な活動や成果物を整理します。

本章では、プロジェクトのライフサイクルを4つの主要なフェーズに分けて紹介します。

  1. 2.1 立ち上げフェーズ(Initiation): プロジェクトを正式に始めるための準備を行います。
  2. 2.2 計画フェーズ(Planning): プロジェクトを成功させるための計画を立てます。
  3. 2.3 実行フェーズ(Execution): 実際にチームが動き、成果物を作っていくフェーズです。
  4. 2.4 終了フェーズ(Closing): プロジェクトを整理し、成果を納品・評価する段階です。

なぜライフサイクルで分けて考えるのか?

プロジェクトを「フェーズ」に分けて考えることで、次のようなメリットがあります:

  • 各段階で何をすべきかが明確になる
  • 進捗や課題をフェーズ単位で管理できる
  • 関係者と共通認識を持ちやすくなる
  • 振り返りや評価が構造的に行える

特に複数のチームが関わる中規模〜大規模プロジェクトでは、フェーズごとにゲート(承認ポイント)を設けて進めることで、リスクの高い意思決定を段階的に行うことができます。

ウォーターフォール vs アジャイルの違い

プロジェクトのライフサイクルという考え方は、従来の「ウォーターフォール型」開発で特によく使われてきました。 一方で、最近は「アジャイル型」のように、短いサイクルで繰り返し進める手法も広まっています。

ただし、どちらの手法でも本質的に以下の4つのステップ(立ち上げ→計画→実行→終了)は存在しています。
アジャイルであっても、プロジェクト開始時には目的や方針を決め、実行後には振り返りを行います。
そのため、プロジェクトライフサイクルは手法を問わず重要なフレームワークなのです。

これからの章で扱うこと

次の章からは、各フェーズにおいて「どのような目的があり」「何を準備すべきか」「どのようなアウトプットが求められるか」を詳しく解説していきます。

2.1 立ち上げフェーズ(Initiation)に進む

公開日: 2024-12-06

下田 昌平

株式会社レシートローラーのCEO兼CTOとして、現在電子レシートサービスの開発や、会話を自動で仕分けてアクションタスクを生成するシステム「ACTIONBRIDGE」の開発を手掛けています。幼少期からプログラミングに親しみ、96年には測定器向けのプログラム開発にも携わるなど、技術に対する深い探究心を持ち続けています。 前職では、コールセンター業界最大手の企業の子会社である研究開発会社のCEO/CTOを務め、数多くの技術開発プロジェクトをリードしました。現在もなお、プログラミングの最前線でコードを書き続けています。

チーム

下田 昌平

株式会社レシートローラーのCEO兼CTOとして、現在電子レシートサービスの開発や、会話を自動で仕分けてアクションタスクを生成するシステム「ACTIONBRIDGE」の開発を手掛けています。幼少期からプログラミングに親しみ、96年には測定器向けのプログラム開発にも携わるなど、技術に対する深い探究心を持ち続けています。 前職では、コールセンター業界最大手の企業の子会社である研究開発会社のCEO/CTOを務め、数多くの技術開発プロジェクトをリードしました。現在もなお、プログラミングの最前線でコードを書き続けています。