10.2 認定資格の紹介(PMP、PRINCE2など)|体系的に学び、キャリアを広げるPM資格とは

10.2 認定資格の紹介(PMP、PRINCE2など)
プロジェクトマネジメントの実践経験が積み重なってきたら、次のステップとして体系的な知識を整理し、証明する手段として資格取得が有効です。
このセクションでは、代表的な認定資格とその特徴、選び方、準備方法を紹介します。
PMP®(Project Management Professional)
PMPは、米国のPMI(Project Management Institute)が提供する、世界的に最も認知度の高いプロジェクトマネジメント資格です。
- グローバルスタンダード: 世界200カ国以上で通用するPMBOK準拠の資格
- 取得条件: 実務経験+35時間以上の公式トレーニング受講
- 試験内容: プロセス、知識エリア、人的スキル、アジャイル含む
体系的なマネジメント理解に加え、「PMとしての考え方」が強く問われる実践的な資格です。
PRINCE2(Projects IN Controlled Environments)
PRINCE2は、イギリス政府が開発したフレームワークをもとにした資格で、ヨーロッパ圏を中心に普及しています。
- プロセス重視: 一連の管理プロセス(立ち上げ〜終了)に沿って習得
- FoundationとPractitionerの2段階: 初心者でも段階的に学習可能
- 組織的プロジェクト管理に強い: 大規模・公共プロジェクトとの相性が良い
マネジメントをフレームとして理解し、再現性を高めたい人におすすめです。
その他の資格と選び方のポイント
- CAPM®(Certified Associate in Project Management): PMPの前段階としておすすめの入門資格
- スクラムマスター資格(CSMなど): アジャイル開発に特化したPMスキルに
- プロジェクト統括経験者には: PgMP(Program Management Professional)など上級資格も検討可
資格を選ぶときの観点:
- 自分の業種・職種に合った体系か?
- グローバル志向か、国内向けか?
- 理論の理解が必要か、実務力が問われるか?
資格取得の効果と注意点
資格取得のメリットは、単なる「肩書き」ではなく、以下のような内面の変化と外部からの信頼の獲得にあります:
- 体系化されたフレームで考えられるようになる
- 自分の経験を言語化・再利用できるようになる
- チームやクライアントからの信頼度が高まる
ただし、「資格=即戦力」ではない点も認識しておきましょう。
資格はあくまで「学習と実践の土台」であり、活かすのは現場の行動力と信頼関係です。
まとめ:学びを「証明」に変え、次の挑戦へ
認定資格は、プロジェクトマネジメントの知識を体系的に整理し、第三者に伝わる“証明”へと変えてくれる強力な武器です。
キャリアの節目や、自分の自信を高めたいタイミングで、ぜひ取得を検討してみてください。
→ 次は「10.3 キャリアの広がり」へ進み、PMスキルを持つことで得られる可能性と未来について考えていきましょう。

下田 昌平
株式会社レシートローラーのCEO兼CTOとして、現在電子レシートサービスの開発や、会話を自動で仕分けてアクションタスクを生成するシステム「ACTIONBRIDGE」の開発を手掛けています。幼少期からプログラミングに親しみ、96年には測定器向けのプログラム開発にも携わるなど、技術に対する深い探究心を持ち続けています。 前職では、コールセンター業界最大手の企業の子会社である研究開発会社のCEO/CTOを務め、数多くの技術開発プロジェクトをリードしました。現在もなお、プログラミングの最前線でコードを書き続けています。カテゴリー
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下田 昌平
株式会社レシートローラーのCEO兼CTOとして、現在電子レシートサービスの開発や、会話を自動で仕分けてアクションタスクを生成するシステム「ACTIONBRIDGE」の開発を手掛けています。幼少期からプログラミングに親しみ、96年には測定器向けのプログラム開発にも携わるなど、技術に対する深い探究心を持ち続けています。 前職では、コールセンター業界最大手の企業の子会社である研究開発会社のCEO/CTOを務め、数多くの技術開発プロジェクトをリードしました。現在もなお、プログラミングの最前線でコードを書き続けています。